郊外の急速に宅地化が進む地域の一角で、
豊かな緑地としてわずかに残されたのは古い神社の杜（もり）。

敷地の高低差を生かして、杜（もり）に面した正面を人の出入口。
裏側の下階に製品物流の出入口を配置した。

下階はRC造。上階の事務所は2層の木造である。
事務室の広さは6ｍ×9ｍと、在来木造としては広い空間。
コストを重視してあくまでも在来工法としたが、
斜材や2重壁を工夫した構造計算を行い、充分な構造耐力をもたせた。
また、構造から生まれた２重壁を生かして断熱層を２重に設けるなど、高い断熱性能を得ている。

杜（モリ）の木々に向けて窓を大きくとり、オフィスとして快適な、
かつコストパフォーマンスのよい空間ができあがった。

所在地／愛知県豊田市
延床面積／223.90㎡（67.73 坪）
竣工／2016 年4 月
設計監理／高橋泰樹設計室
施工／㈱大幸