1. 構造の安全性能 2. 耐久性 3. 断熱性能 4. 土壁の性能 5. 環境性能 6. 性能表示・フラット35・先進設備 7. コストパフォーマンス 8. 資料

適う家の性能・コスト

1. 構造の安全性能(耐震性)

木造住宅の構造設計では、現行基準の1.5倍の強度(性能表示の耐震等級3同等)
を確保した設計を行っています。
基準の求める量的な強さだけでなく、木造では義務付けのない偏心率の計算を行い、バランス性に優れた設計としています。
以上の計算結果は図面に明記して情報をオープンにしています。
また、計算とは直接関係しない木組み自体の安定性も大切ですが、この点で日本の大工技術や古建築に学ぶことがたくさんあります。
当事務所は木造軸組工法に精通し、金物を使わない伝統工法や石端建ての建築にも実績があり、木組みの良さには自信を持って取り組んでいます。

※偏心率は建物が外力を受けた時のバランス性の指標。これが悪い建物は地震時にねじれを生じるため設計上の配慮が必要。

構造の安全性能(耐震性)の画像

2.耐久性

建物の耐久性には材料の問題とその使用法の問題が関わってきます。
ここでは適う家の材料について説明します。
構造材では接着剤での貼り合わせによる集成材や合板は使いません。
合板の耐用年数は30年以上と言われていますが、まだ実証はできていません。無垢材であればその倍はあると考えられ、他の理由がなければ無垢材を使うのが通常の判断となります。
したがって、柱や梁といった主要部材には無垢の木材。特に大切な土台と柱には厳選したヒノキ材を使用しています。
仕上材でも同様です。現在は屋根、外壁、床材、ドア類など、表面だけを薄く貼りつけた合成建材があふれていますが、住宅は毎日、そして長く使うものです。
それぞれの材質や経年変化を理解して、個々の住宅にふさわしい素材を選びたいと考えています。
適う家では、屋根は金属かいぶし瓦、壁は左官、床は無垢のフローリングなど、耐久性のある無垢(中身まで同質)の素材を選んで使用しています。
詳しくは適う家の仕様(準備中)、適う家のコスト公開をご覧ください。

耐久性の画像

3.断熱性能

基本は公庫フラット35の基準仕様とし、建設地域の気候とライフスタイルを考慮した設計を行っています。
また、依頼者のご要望や建物に採用するシステムに応じた高断熱設計を行います。
私は計算上の数値による性能だけでなく、生活をする上での実効性を重視して、右図のような設計を行っています。

床板を歩くと無垢材と合板材の違いが分かります。
合板は圧縮され空気量が少ないため、硬く冷たいのです。
人は足裏からの温度変化に敏感だそうです。
人が建物に触れるのは主に床なのだから、床材の選定は特に大切だと言えます。
断熱性という数値の性能だけでなく、体で感じる性能も評価して、住む人に快適な温熱環境をつくりたいと考えます。

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断熱性能の画像

左図の標準的な断熱工法は家の外側だけを断熱材で包む方法です。
計算はこれで成り立ちますが、実際には個室やトイレなどで短時間の暖房をすることも多くあると思われます。
よって右図のようにすべての空間を部屋単位で包む方法で設計を行っています。

4.土壁の性能

希望により土壁を採用することがあります。
竹を編んで土を塗る。昔ながらの工法ですが、良質な壁土が採れる地域では今も健在です。
土壁には調湿性という、他の素材には替えられない性能があって、室内に快適さをもたらします。
遮音性と防火性にも優れます。特に防火性について、木造建築の壁体としては非常に優れた性能を持っています。
ただし断熱性については基準が強化された現在、土壁だけでは不足するため、追加的な外断熱工法を行います。

土壁の性能の画像

5.環境性能

無添加の自然素材で作るためVOCの放散等、人に対する有害性のない良好な室内環境を作ることができます
また、地域材を使うことは材料の採取から製造、流通、廃棄までの環境負荷という点で最良の選択と言えます。

私たちの作った家でよく、「家に入った瞬間、空気の違いがわかる」と言われます。
自然の潤いを感じて「木の香りがする」、「空気が澄んでいる」と。
自然塗料で仕上げた無垢の床板には吸湿性があり、高温多湿な夏場でも肌にサラサラとして快適です。漆喰の壁や板張りの天井も含めて調湿機能が働いているために部屋の空気が良いのだと思います。
漆喰は消毒作用のある石灰を主材料とします。漆喰には様々な細菌の繁殖を抑える抗菌性があることが知られ、カビやダニの発生も防いでくれます。

環境性能の画像

6.性能表示・フラット35・先進設備

住宅性能表示制度、長期優良住宅、フラット35に対応した設計と認定業務を行っています。
またこれまで、基礎蓄熱空調システム、エアサイクル空調システム、地熱利用システムや多種の床暖房設備を採用しています。

性能表示・フラット35・先進設の画像

7.コストパフォーマンス

コスト公開をご覧ください。
このホームページで紹介している適う家のコストです。
坪単価の欄をご確認ください。このページで見てきた品質の住宅が、大手メーカーハウスと同等またはそれ以下の金額でできています。
建築家がそのデザイン力を発揮して地域の職人さんの技を活用することで、良質な住宅を一般的な価格で建てることが出来るのです。
家づくりの方法の一つとして知っていただければ幸いです。

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8.資料

コスト公開 適う家の建設費を公開しています。

適(かな)う家の仕様 構造材や仕上材、断熱の仕様などを解説しています。

設計監理とは? ホームページSYSTEM の「3. 設計監理の進め方」について解説しています。